おひな様もおしまい

  • 2015.03.03 Tuesday
  • 23:47


こんばんは!
本当におひさしぶりのブログです。
アナログな私だけど、今年はブログ頑張ろうと思っていたのに、もう3月になってしまった。
少しずつ母屋を片付けていて見つけたひな人形。木彫りの、素朴なもの。もちろん新しくもないけれど、うちにはピッタリのもの。私には息子しかいないから、なんとなく、ひな人形には縁遠いけれど、今年は飾ってみました。

昨年夏の牛乳のことは、大きな経験となりました。皆さまには、ご迷惑とご心配をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。それでも、売り上げが変わることはなく、むしろ、お客さんたちに励まされ、なんと有り難かったことでしょう!
でも、私たちは大きな決断をしました。昨年の11月をもって、牛乳の加工・販売をお休みすることにしたのです。
以前から、夫婦2人での、これ以上の作業はキツい…と思っていました。年々、天候不順も多くなり、加工と配達の合間に採草や牛の仕事をすることが難しく、悩みの種でした。若いうちは、日中は外の仕事、夜遅くに加工、ということも出来たのですが、歳を取る一方の夫婦(笑) だんだん無理が出てくると感じていたのでした。
また、加工・販売は儲けの部分はほとんどない状態でしたので、経営全体を考える上でも、休むことは前向きな決断だと、自分に言い聞かせました。
でも、正直に言うと寂しいです。
うちの牛乳は、貴重な牛乳だと思っています。冬は無理ですが、春から秋は放牧。配合飼料は与えず、農協の乳価値観による成分ギリギリになるくらいのビートパルプ、米ぬか、ふすま、ビールかすを搾乳牛にのみ与えています。
何より、地元で飼っている牛の乳を地元で加工・販売・消費する、という農のあり方を実践していたということは、大きなことでした。
もっとも記憶にあるのは、東日本大震災の時です。あの時、スーパーから牛乳が消え、通電と共に、加工・販売を始めた我が家の牛乳がバカ売れしたのでした。(配達の他に、道の駅の産直施設でも販売してました!) うちの牛乳だけではなく、産直には思い思いの生産物が並び、小さな農家であっても、直接消費者とつながることが出来る産直、自分たちの手による『小さな流通』は、融通がきき、対応も早いと実感したのでした。
今の農業の強さは、海外生産物との価格競争に勝てるということばかりに視点がありますが、真の農の強さは、外からの力に左右されずに、自分の適性規模を把握しながら、自然と共にあるものだと思っています。逆に言えば、飼料も化学肥料も農薬も種も、すべて買わなければ成り立たない農業は弱い、ということです。
また、例えば、100頭の牛を一軒の農家で飼うより、20頭ずつ5軒の農家が飼って成り立つ農業でなければ、農村は衰退していく一方だろうな、とも思います。さらに、農村に、農産物の加工・保存技術を取り戻すことも、農村の再生には必要なものだと思っています。
だからと言って、大規模経営を頭から否定するつもりはありません。現在のシステムの中では必要だと思いますし、何より農家はみな、必死なのです。

次のブログがいつになるか、わかりませんが…出来れば、頑張って少しずつでも書き続けたいです!

今晩も笑顔で。
おやすみなさい。

きくぼく 暢子

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