新たな挑戦

  • 2016.12.01 Thursday
  • 01:25


皆さん、こんばんは!
今日はどんどん冷えてきています。

写真は10月末に撮った今年最後のシュウメイギク。
雪の前にとっておいて良かった。寒さのためか、長く楽しむことが出来た。

思いがけないことは、人生の中ではよくあること。とんでもなく悲しいことも起きるけれど、喜びにつながることもある。だから、面白い。
今年の新たな挑戦は、牛肉を販売する、ということ。10月の加工場の許可更新に合わせて、精肉販売の許可を頂くことが出来た。
牛肉を売る?うちの?
だってね、放牧の牛なんて、かたくて食べられないよ。だから、加工する。美味しく食べられるように。
という気持ちが強かった。もちろん、私たちは美味しいな、と思って食べている。世の中のAクラスのお肉も食べたことがあるけれど、美味しいと思えるのは3口くらいまでで、あとは口の中が脂だらけになって、独特の匂いがまとわりつく感じ。
そうか、美味しいと思う基準が、私たちとは違うんだ、とずっと思ってきた。
でも、思いがけないことに、草しか食べていない、いわゆる穀物飼料を食べていない牛の肉が、グラスフェッド(横文字の違和感が〜!)の肉として支持されていることを知った。まさか!本当に?
そして、私たちはうちの牛の肉を売ろう!と思い立った。
やっていることはずっと変わらない。
『循環』と『持続』は大きなテーマ。出来るだけ、自然に即したあり方を大切に、豊かで美しい牧場を作りたい。少しくらいの社会の変化、動向にぐらつかない、自然の底力を信じて、頼っている。事実、東日本大震災の時、その強さが証明されたと感じている。農業の持つ、本来の強さを生かさなければ、といつも考える。
そもそも、牛は草食動物であり、その恵みは、人間が食べられない草を食べてくれて、乳を人間に分け与えてくれること。最後には、自分自身の肉体までも、肉や皮まで人間に与えてくれる。人間が食べることが出来る穀物を牛に与えるなんて、なんともったいないことだろう。
うちの牛の肉は、Aクラスの肉に比べれば確かにかたい。でも、美味しいのだ。肉そのものの旨さが確かにある。噛めば噛むほどに旨さがあふれる。肉がかたいとかいう食材の難点を、いかにカバーして美味しく食べるか、というのが料理の原点であり、醍醐味だと思う。だから、工夫してほしい。肉そのものは力強く、自然そのものなのだから。
あ、あとね、グラスフェッドの肉ではないけど、うちの経産牛の肉も美味しい。もちろん無農薬、無化学肥料の草地に放牧しているし、そこで採った乾草を食べて大きくなったメス牛。違うのは、農協の乳成分基準に合わせるために、米ぬかとビールの搾りかすとふすまとビートを搾乳の時に少し与えていること。その肉も美味しいの〜!それも少しずつ売るつもり。残りはソーセージに使う。

今はグラスフェッドの肉が流行しているから、いいね、なんて言われたりもするけれど、世の中で、グラスフェッドの肉の流行が終わっても、私たちは変わらずに売り続けると思う。
私たちのような牧場のあり方を許してくれる、理解してくれる人たちに支えてもらいながら。
とか言いつつ、肉、売れてほしい。うん。

今日も笑顔で。
ありがとうございます!

きくぼく 菊池暢子より

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